施設介護との違い
施設介護は生活援助が少なめ
訪問介護はヘルパーが高齢者の自宅を直接訪問して入浴介助や食事介助、排泄介助などを行いますが、高齢者とヘルパーの2人きりで過ごすことがほとんどです。そのため、介護スキルはもちろんですが倫理観も求められます。また、基本的にヘルパーが1人で調理や洗濯、掃除や病院の付き添いなどさまざまなことを行いますが、万が一、緊急事態になった場合もヘルパー1人で対応しなければならないため、素早く適切な対応ができるように、事前に緊急時対応を習得しておく必要があります。
一方、特別養護老人ホームや介護老人施設で介護サービスを提供する施設介護は訪問介護と違って、調理や洗濯などの生活援助よりも食事介助や排泄介助、入浴介助、レクリエーションをメインに行います。これらの仕事は職員同士で当番制を取っていることが多く、入浴当番なら1日入浴介助を行うことになります。また、施設介護では予定は1ヶ月もしくは1年ごとに組まれており、支援内容が変更になることは滅多にありません。
対応する人数は?
訪問介護は1人の高齢者とじっくり向き合いながら介護サービスを提供することができますが、施設介護は大勢の人を相手にしているため1人に時間をかけて接するのではなく、平等に接することが求められます。たとえば、食事介助などで1人の高齢者に接している時に他の人から呼ばれたとしても、それぞれ平等に笑顔で対応することが求められますが、この「平等に笑顔で接すること」は施設介護において一番難しいことかもしれません。それに比べて、訪問介護は1人の人とじっくり向き合うことができるためそれほど難しくないように思いがちですが、1人の人とじっくり向き合うということは距離が近くなりやすい、ということでもあります。仲良くなり過ぎないよう、適度な距離で接しなければなりません。
勤務時間は?
訪問看護は時間制限があり1日に何軒ものお宅を回ります。そのため、ケアプランで決められた介護サービスの提供が終われば次のお宅へと向かわなければならず、良いサービスを提供するために気持ちの切り替えが重要になってきます。訪問している間は1人ですべてを対応するためなかなか気を抜くことができませんが、移動中など一息つける時間もあり残業もほとんどないため自分のペースに合わせて働きたい人に向いています。
一方、施設介護はヘ職員の数も多いため、早番、遅番、夜勤とシフトごとに勤務時間が決められています。訪問介護同様、仕事中気を抜くことはできませんが、自分以外にもたくさんの職員がいるため訪問介護ほど不安を抱えながら仕事をすることはありません。
訪問介護をより知るために!
今注目されている訪問介護
少子高齢化が進む今の日本において介護の需要はますます高まるばかりですが、その中でも特に注目を集めているのが特定事業所加算で唯一報酬がプラスになった「訪問介護」です。マイナス面ばかりが取り沙汰される介護業界において、訪問介護はこれから先も拡大が予想される事業だといえるでしょう。
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